私が「ファシリテーション」という言葉を知ったきっかけは2007年のとある日。その日、勉強会で出会った臨床心理士の方が「ファシリテーター」という肩書をつけており、当時の私には何のことだかよくわかりませんでした。しかし、後にその方の考えやファシリテーションが私のキャリアを拓く1つのきっかけになったわけです。
その後、カウンセリングやコーチングなどを勉強していく中で理解できたことは、カウンセリングもコーチングも本質的な部分でファシリテーションと通じるものが大きいということ。
非常に大雑把に言えば、カウンセリングやコーチングが対個人であれば、ファシリテーションは対集団とも言えます。
要は、望ましい未来と現状を明確にし、そのギャップを埋めるためにいつまでに、何を、どのような手段を用いて実施するかを考えるわけで。それが対個人であれば対話であり、対集団であれば会議のような場という感じでしょうか。
前置きはさておき、今年も会議コンサルティング、同友会の勉強会など様々な場でファシリテーションが求められますので、ファシリテーションを復習しておくべく『ロジカル・ディスカッション』を読み直しました。
勉強会でファシリテーションを即興でやらねばならないというときは、以下の4つのステップを踏まえておくだけでもそれなりに場はまとまるかと思います。
①場の設定(我々は何を目的に集まっているか、何を論じるべきなのかの確認)
②人間関係の構築(アイスブレイクも兼ねて15秒~30秒自己紹介などで簡単に人どなりの確認)
③意見の拡散(テンポよく参加者へ質問。出た意見を他者への振る。ときには要約や具体化を挟むなど)
④収束と共有(意見をグルーピング、発表内容を参加者へ確認など)