「あなたは仕事に対して情熱を持って取り組んでいますか?」
米ギャラップの調査によれば、日本は熱意ある社員の割合が6%で、139ヵ国中、132位だそうで(5月26日の日経新聞の新聞記事)。
この数値は驚きですね。「謙虚が美徳」の日本人だけに熱意あふれる姿勢を示しにくいだけかもしれません。しかし、せっかく一日の3分の1ほどの時間を仕事に費やしているのですから、もっと仕事に熱意を持てると一日が楽しく感じられるのではと思います。
日経新聞では、熱意あふれる社員の割合が低い原因は、上司にあると記載されていました。そして改善方法は、マインドセットを変えることであると。
マインドセットとは何かというと、グロービズMBA用語集によると以下のように定義されています。
経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態。暗黙の了解事項、思い込み(パラダイム)、価値観、信念などがこれに含まれる。マインドセットという言い方は、人の意識や心理状態は一面的なとらえ方はできず、多面的に見てセットしたものがマインドの全体像を表しているということから来ている。
また、組織のマインドセットの主な形成要因は、以下の3つだそうです。
①製品特性、事業特性
例えば、製品ライフサイクルの短いハイテク、テレコミュニケーション業界では、スピード、特に意思決定のスピードが必要で、リスクや意見対立を恐れない組織文化が求められる。
②戦略、ビジョン、企業理念
例えば、ある企業が「高い技術力によって、マーケット・リーダーになる」というビジョンを掲げたとする。技術力をつけて市場シェアを高めると「技術力なくして、我が社なし」というマインドセットが形成される。
③企業が経験してきた出来事
例えば、革新的な社風と素早い事業展開で知られていたある大手企業が、社会的問題を引き起こした事件をきっかけに、「必要なリスクは恐れない」というマインドセットを失う場合がある。 エドガー・H・シャインは、こうしたより深い部分であるマインドセットこそが、組織文化の本質だと述べている。組織文化を考えるときには、組織のマインドセットを点検することが重要となる。
こうしてみると、社員と組織、それぞれの面からマインドセットを変えられることがわかりますね。